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【Memphis Beale Street】




 ついに来た・・・・・


 感動と興奮でしばらくの間動けない・・・・・・
 ここがブラック・ミュージックの聖地、ビール・ストリート。
 かつて、禁酒法の時代には密造酒で悪名を馳せ、
 ブルースの父、W.C.Handyの家があり、
 B.B.Kingが、Elvis Presleyが、
 そしてSTAXの、Hiの、サザン・ソウルの名だたるアーティスト達が
 訪れ、世界に飛び出していった場所。
 日本を出てから20時間以上、ついに到着しました!
 天気はあいにくの雨、でも今は小降りになっているので
 写真撮るなら今がチャンス♪
 1件1件のぞきながらビールストリートの散策(^^)

 正月、しかも雨の日曜、夜がメインとはいえ人通りはまばら。
 ところが、さびれた感じが全くしないのは、そこにいる人々のおかげ♪
 街行く人の多く(少ないけど)は通りすがりに挨拶をしてくる。
 「Hello」とか「Good Evening」とか「Yo! What's Up Men〜」とか、
 簡単な挨拶だけど、ただ歩いているのとは全く印象が違う。
 やっぱり、挨拶って大事なのね(^O^)/
 一通り歩いて、とはいっても、100メートル位の短い通り。
 ゆっくり見て歩いても20分位で往復できる距離。
 そろそろ1件目に入ろう♪
 ライブ・ハウスが多いのだが、日本のライブ・ハウスとの
 大きな違いは、どの店も外から中の様子が判ること。
 最初に気になっていた店に行くことに、


 店の名前は「Club152


※夜も看板が灯かないので夕方の写真です

 ライブとDJの両方あるスタイルのクラブで、
 天外に漏れてきた音はDJのミックスサウンド。
 Shake Your Groove Thing/Peaches & Herb
That's The Way/KC & The Sunshine Band
The Humpty Dance/Digital Underground
 ん、?変わった選曲…
 入口でセキュリティーをしていたお兄さんに聞いてみると
 これからライブが始まるとの事。
 最初にIDチェックがあり、問題なければ中へ。
 中に入る時に
 「ポケットに手を入れてるとクラックの売人と間違えられるよ〜」
 と教えてもらう、
 通りの角に立ってる人の中には確かにそんな人が数人…
 全く気付かなかったケド、やっぱり危ない人達がいるのね(@_@;)
 中に入るとお客さんは8組、100名は入る店だろうから、
 人少ない感はあるが、そんなことは気にならない(^^)
 メシも食ってないので、まずは注文、
 オススメをきいてみると「チキン・テンダース」
 が美味しいとのことなのでドリンクと一緒に注文。

 さて。成田を出てからここまで喫煙スペースは一切無し、
 ヘビー・スモーカーにとってはツライ長旅…
 空港も全面禁煙、ホテルの部屋も禁煙だったのでお店に入れば…
 あった♪各テーブルに灰皿♪
 20時間以上の禁煙を終えて、最初の1服(-。-)y-゜゜゜
 (@o@)y-゜゜゜゜
 目が…まわる…クラクラする…
 今、地震が起きたら絶対逃げられない…
 それでもスモ―キン・ジャンキーの悲しい性…2本目にもう火が着いている(^_^;)
 
 アメリカ初の煙草を満喫しているトコロで注文のチキンテンダースが到着!(^^)!



 いわゆるフライドチキンで手羽先のデッカイやつなのだが、
 初体験のハニー・マスタードソースが絶品♪
 その内にライブ開始♪



演奏曲は
 Long Train Running(Doobie Brothers)
Lady Soul(Temptations)
Stand By Me(Ben E King)
Cupid(Sam Cooke)
My Prerogative(Bobby Brown)
I Want You(Marvin Gaye)
What's Going ON(Marvin Gaye)
 幅広いセレクトで次に何が来るのか予測不能\(◎o◎)/!
 観光客向けの選曲だとは思うが、
 パーカッションの入ったバンドの演奏は
 ソウルにラテンの雰囲気が混じった音でイイ感じ(^O^)
 お客さん達は2,3人のグループでみんな話しながら聴いている。
 1人ノリノリ状態…ちょっと浮いているかも(笑)
 ライブが終わると店内はBGMに、DJタイムは無いみたい…
 お客さんもみんな帰りだす。
 オーダーが出てくるまでに作っていた折り鶴を見て
 ウエイトレスのオネエサンが
 「あなた日本人でしょ?あたし日本人の知り合いがいるの♪」(英語)
 「せっかく遠くから来たんだからバンドメンバーと話したいんじゃない?」
 ホントに?メンフィス来て初めて入った店でバンドの人と話せるなんて!
 でも何て言おう…
 演奏も唄も素敵だった、でもそれをちゃんと英語に出来る自信が全くナイ(+o+)
 「この人日本から来たのよ〜♪」
 「見てたよ、楽しんでもらえたみたいだね、
  ようこそメンフィスへ」←多分こんな言い方
 「あなた達がメンフィスに来て最初に観たバンドです、素敵なステージでした」
 リードボーカルはDANさん。After Dark Bandというバンドらしい。
 ドレッドにしているが、メンフィスの地元のバンドとのこと。
 一緒に写真を撮ってもらって店を後に。



 1件目からこんなに楽しくてどーしよー(>_<)
 まだ夜はこれから、2件目にGO!GO〜!!



 ビールストリートのガイドに必ずと言っていい位紹介されるのが
 「Rum Boogie Cafe



映画「ソウル・サバイバー」でもロケに使われ、
ルーファス・トーマスの愛娘でありSTAXの歌姫、
カーラ・トーマスが昼食を食べるシーンで使われた店。

 この店の特徴はなんといっても天井が吊るされた無数のギター
 店内は有名アーティストのギターがギッシリ。



 各ギターにはアーティストのネームプレートが付いている。
 ライブステージのバックにはSTAXの巨大ネオンサインが。
 この日演奏していたのは白人さん2人組のブルースバンド。
 MCを聞いているとどうやらオリジナル曲を唱っている模様。
 1件目でチキンを食べて空腹は落ち着いているが、
 まだまだイケる、メニューを見て迷わず頼んだのが
 Rufus Thomas Funky Chiken Sandwitch with Cheese!
 こんなネーミングされたら頼まないわけにはいかない!
 出てきたのは巨大プレート、サンドと書いてあったがハンバーガー。



 中身はローストした鶏肉とトマトとピクルス、オニオン、レタス。
 マックの軽く3倍はある大きさ、しかもスゴイ重量感。
 付け合わせのフライドポテトがこれまたデカい!
 約20本ながら長さはマックポテトの倍、太さは4倍位ある!
 じっくり観察しながら大きさに驚いていると、ウエイトレスさんが
 「何か問題ある?」
 「ない、問題はない、デカくて驚いたぁ〜」
 「でしょ、楽しんでね♪」
 ここでもスタッフみんなが声をかけてくれる(^^)
 っていうか貸し切り…(^_^;)
 ライブ1人占めで巨大バーガーを頬張る。
 1皿だけでオナカいっぱい(+o+)御馳走様でしたぁ〜
 まだ0時前、次はどこに行こう、
 最初の夜だし、有名店にもう1件。


 「Rum Boogie Cafe」と並びビールストリートを代表する有名店が
 「B.B.King Blues Club



その名の通り、3大キングの1人B.B.Kingが経営するライブハウス。
 (因みに後の2人のキングは「Albert King」と「Freddie King」)
 B.B.KingのB.B.は元々Beale Street Blues Boyから来たもの。
 空港の写真にもあった通りメンフィスを代表するアーティストのお店である。
 店内に入ると「Purple Rain(Prince)」
 ブルースの店だと思っていたのでビックリ!
 雨だからパープル・レイン?
 メンフィスなんだから「In The Rain(The Dramatics)」でいいと思うんだけど…
 でも演奏はとってもブルース♪とてもプリンスの曲とは思えない(^◇^)
 お客さんは6名、ステージ近くのカウンターに座る。
 ここはキャッシュ・オンのシステム。
 オナカいっぱいなので飲み物だけの注文。



 Purple Rainで驚いていたがその後は南部を代表する
 アーティストの曲が、Otis Clay,Otis Reddinng,B.B.Kingへと続く。



 カウンター以外の席はもう掃除を始めている。
 ライブが終わったら閉店みたい。
 毎日ライブのメンバーが違うとのコトなので
 また明日も来てみようと思う。
 
 店を出ると人通りはほとんどナシ、やっぱり日曜の夜だもんね、
 みんな早く帰るよね(^_^;)
 まだ空いてるお店があるかもと思って通りをウロウロ、
 すると、声を掛けてきた1人のオジサン。
 最初はみんなと同じようにフレンドリーな挨拶。
 どこから来たのかは他の人にも聞かれるが、
 その内、話の内容が、「俺の生活」に変わっていく……
 早口で全部は聞き取れないが、どうやらホームレスで、
 今夜のメシ代が無いと強盗をして刑務所に行くことになってしまう、
 だから20ドルくれ!…と言ってるようだ。
 普通の服を着ているので、話すまでホームレスとは気付かなかった…(^_^;)
 別に金を渡す理由は一切無いが、こんなのも旅の出会い(笑)
 丁度いいからこの辺の危険ゾーンを教えてもらう事にする。
 「わかった、金はあんまり持ってないけど、
 この辺の危ない場所全部教えてくれ!それで10ドルでどう?」
 「オーケー、任せとけ、この辺は危ない場所いっぱいあるからな」
いや…あんたも十分危ないと思うけど…
 「あの角の先、次の通りの角………」
 てなカンジで危険スポットを教えてもらう。



 「ありがとー、じゃ10ドルね」
 「明日のメシ代もくれ」
 コラー、調子に乗るなぁ〜(笑)
 これ以上はキリが無さそうなので、ここで振り切る。


※24hビデオ監視でパトカー常駐って…



 お店もほとんど閉まっているみたいだし、今日は帰るか…!(^^)!
 でも歩くのが危険となればどうやってホテルまで帰ろう…
 ビールストリートの入り口はパトカーが停まっているが、


※パトカーの中は無人…

 それ以外の車は一切走っていない、タクシーは拾えなさそうなので
 反対側の通りの入り口に回ってみる。
 いた!1台だけタクシーが停まっている。
 
 このタクシーの運ちゃんが運命の出会いになるとは
 この時点では全く想像もしていなかった。
 「ホテルまで行ってもらえますか?」
 「もちろん、寒いだろ?早く入んな」
 「どっから来たんだ?」
 「日本からです」
 「日本か、この車はトヨタだよ、日本の車はナンバーワンだ」
 「壊れないもんね〜♪」
 「ホンダもミツビシもいい車だ」
 「いつメンフィスに来たんだ?」
 「ついさっきです♪」
 「じゃぁ明日はグレースランドに行くのか?」
 「明日はSTAXミュージアムと公民権運動資料館に行く予定です」
 「エルビスは見ないのか?」
 「時間があったら行くかも、あと2日間しかいられないから」
 「じゃぁ明後日行くのか?」
 「明後日は墓参りに行く予定です」
 「グレースランドか」
やっぱりメンフィスに来たらグレースランドに行くのが当たり前なのかな?
 「Isaac HayesとRufus ThomasとEstel Axtonです」
 「誰?」
 「STAXのIsaac HayesとRufus ThomasとEstel Axtonです」
 「知り合いか」
 どうやら本当に知らないらしい…
 「メンフィスを代表するミュージシャンです」
 「オーケー、心配するな、もし必要なら電話しろ」
 「じゃあ、明日STAXミュージアムまで連れてってくれる?」
 「オーケー、何時に行くんだ?」
 「開館が9時だから、9時に行きたいんだけど」
 「オーケー、じゃぁ9時にホテルの前で待ってる」
 「ありがと〜、名前はカズです、よろしく〜」
 そんなやりとりをして電話番号をもらって別れる。
 向こうは当然商売だから営業しているのだろう。
 でも親切そうだし、コミュニケーションも取れそうだし
 知らないタクシーに乗るよりいいかな♪



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